社会的行動障害とは?

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社会的行動障害

 脳機能の損傷や心理的負担からといった【さまざまな原因】で起こるとされています.また,以下のような悪循環を抱えている場合があります.
  ① 情報処理がうまくいかずに不適切な言動をしてしまう.
  ② パニックになり追い詰められて精神的負担が増え,問題行動が増加してしまう.
  ③ 失敗が重なり自信を喪失し始め,抑うつ的状態になる.

脳機能の損傷によるもの

 自分自身の行動を,十分に制御できないことから行動を起こしてしまいます.

ほかの障害(注意障害など)によるもの

 注意・記憶・遂行機能障害などのために,状況をうまく判断できないことから,結果的に不適切な言動や行動をしてしまいます.

心理的な負担によるもの

 失敗経験が積み重なる事によって自信を喪失するなどの心理的な負担がかかってしまい,怒りや抑うつ的な症状が出現してしまうことがあります.

抑うつ

 特定の出来事や環境によって発生した処理しきれないストレスや身体の状態などが原因で気分が落ち込んでしまいます.人によっては心身の不調や重苦しさを感じたり,生きるための活力が乏しくなってしまいます.

主に表れる各症状

依存性・退行

 自分が子供っぽい言動を行っている事に気が付いていないことがあり,依存的な関係を作りやすい家族をすぐに頼るようになるといった症状を指します.

退行(たいこう)

 葛藤や不安・ストレスといった,心の負担を軽減させるために無意識のうちに働く防衛機制であり,精神が発達した段階の状態よりも未熟で幼稚な段階の行動を示すことをさします.

感情コントロールの低下

 「怒り」や「笑い」といった自身の持つ感情の制御が難しくなります.
 怒りの爆発は対人関係において大きな障害になります.注意を受けている時や悲しい場面での笑いは相手側に不適切な行動として受け止められてしまい,対人関係を気まずくしてしまうことがあります.

感情コントロール

 状況・対象に対して自身が行う主観的な価値付けの制御のことをさします.

欲求コントロールの低下

 欲しいと思うときに自制が働きにくくなり,短期的に得られる欲求を我慢ができなくなります.

自制が働かない?

 「お菓子は1袋全部食べてしまう」「タバコやコーヒーなどを一日何本も消費する」「お金も手元にあるだけ使ってしまう」ように,自制ができなくなります.
 また,自身の行動に対して意識をしておらず気がついていないこともあるため,本人が気がつくような合図を出すと気がついて行為を中止する事があります.

対人技能拙劣(たいじんぎのうせつれつ)

 共感性の低下とコミュニケーション障害により,新しい人間関係の構築や相手を思いやったりすること・コミュニケーションをすることが苦手や下手になってしまい,人間関係を継続することが難しくなります.

共感性の低下

 相手の言うことの真意や隠れた本音・冗談や嫌味・比喩を理解ができずに勘違いして怒るといった相手の気持ちを推測する事が難しくなり,結果的に相手を傷つけてしまうことがあります.

コミュニケーション障害

 【話のまとまりがなく,すぐに脱線する】ことや,【その場に不適切な多弁である】ことや【雰囲気にそぐわない会話をする】【テンポの速い話の理解ができない】といった症状が見られます.
 豊富な用語・言葉を使って知識を盛り込んだ会話ができるケースでは,他人から高度なコミュニケーション能力を持っているのだと誤解されてしまい,理解されにくいことがあります.

固執性

 【物事のみに限らず人も対象となることがあり,必要以上に自分の意見や行為を主張して譲らないこと】をさします.

主な特徴

 どうでもよい,ささいなことに対してこだわるようなことを発言したり,始めた事をやめることができない.一度決めたことを状況にあわせて変更できずに執拗にしたり,同じ発言や行動を繰り返します.

意欲・発動性の低下

 ボーっとして自分から自発的に行動を起こさず,促されないとやっていたこともやめてしまうことがあります.

反社会的行動

 社会的な論理を逸脱する行動のことをさします.

代表的なもの

 盗み・セクハラがあげられます.これらは社会的に許されない行動ですから,周囲が一致した断固とした態度で望むという心構えが必要です.